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『MORSE -モールス-』()は、スウェーデンの作家ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストによって2004年に発表されたホラー・恋愛小説。2008年にスウェーデンにて『ぼくのエリ 200歳の少女』というタイトルで映画化された後、2010年に『モールス』のタイトルで米国でリメイクされた。いじめ、殺人、離婚、ロリータ・コンプレックスなどの社会的問題を描写したシーンを通して、人間の内部に潜む闇を焦点にあてている。本国スウェーデンのみならず、海外において大きな人気を集め、英語などの様々な言語に翻訳されている。なお、題名は、著者の好きな歌手・モリッシーの''"Let the Right One Slip In"'' (アルバム『ビバ・ヘイト』収録)という楽曲に由来している。 == あらすじ == 1980年代のストックホルムの郊外の町に住むオスカルは、学校で酷いいじめにあっている。友達も少なく、家庭内での問題もあって、親にも相談できずにいた。そんな彼が好きなことは、近所の人々の生活を望遠鏡でこっそりのぞき見ることや、いじめっ子に復讐を果たす夢を見ることだった。ある日、隣にエリという少女が引っ越してくる。オスカルは彼女に話しかけるも、「自分とは友達になれない」と言われてしまう。しかし、そのうち、2人は打ち解けあうようになり、オスカルは彼女に好意を抱き始める。他方、彼の住む町では、残虐な殺人事件や、不可思議な失踪事件が、立て続けに起こり始める。実は、エリの正体はヴァンパイアで、誰かの血を飲まなければ生きていくことができなかった。そのため、彼女の同居人であるホーカンが、血を探し求めて、町民を殺害していたのだ。 == 登場人物 == ;オスカル (Oscar) :オカルト好きな12歳の少年。内気で、大人しく、友達が少ない。学校でヨンニたちによる酷いいじめにあっており、両親の関係が悪化している。 ;エリ (Eli) :オスカルの家の隣に引っ越してきた、不思議な雰囲気を持ち合わせたヴァイパイアの「少年」。本名はエライアス。去勢されているため一見、少女のように見える。ヴァンパイアと化してから数百年姿は変わらない。少年であることが判明するまでは、日本語の小説では一人称「僕」が伏せられていた。 ;ホーカン (Håkan) :エリと同居している父親らしき男性。実際はエリの保護者であるが血縁関係はないただの人間。オスカルと同年代のときからエリと行動を共にしている。エリとの関係は肉体的同性愛であることが示唆されている。エリに血を提供するために定期的に殺人を犯している(エリが直接血を吸うと死後ヴァンパイア化するため)が、年老いて体力が衰え難しくなっている。 ;ラッケ (Lacke) :オスカルの近所に住むアルコール中毒者の男性。 ;ヴィルギニア (Virginia) :ラッケの恋人。 ;トンミ (Tommy) :オスカルの近所に住む青年。母親と同居している。オスカルと仲が良い数少ない人物。 ;スタファン (Staffan) :地元の警察官。オスカルの母親と恋人関係にある。 ;アヴィラ先生(Mr. Ávila) :オスカルの学校の体育の教師。 ;ヨンニ (Jonny) :オスカルの同級生。家庭内の問題のはけ口で、オスカルにひどい仕打ちをする。 ;インミ (Jimmy) :ヨンニの兄。麻薬の密売にも関わっている。ヨンニ以上に、サディスティックな性格。 ;トーマス :ヨンニの取り巻き。 ;ミッケ :ヨンニの取り巻き。途中でヨンニに愛想を尽かし、オスカルと和解する。 == 映画化 == まず、2008年10月に、トーマス・アルフレッドソン監督で、『ぼくのエリ 200歳の少女』というタイトルで映画化。脚本は、著者本人が務めた。オスカル役にカーレ・ヘーデブラントが、エリ役にリーナ・レアンデションが起用された(ただし、エリの声は別の声優が吹き替えている)。オースティン映画批評家協会賞の外国語映画賞を受賞し、サターン賞のインターナショナル映画賞でも受賞した。 その後、2010年10月1日、マット・リーヴス監督で、『モールス』という題名でハリウッド・リメイクされる。なお、再映画化に当たり、いくつか変更点が加えられている。舞台はアメリカのニューメキシコ州の町に変更され、登場人物の名前が変更されたほかに、構成においても若干の変更が加えられている。このほかに、一部のキャラクターの役割が大幅に変化したり、原作小説や2008年の映画版にあったエピソードがいくつか省略されたりしている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「MORSE -モールス-」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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